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人事考課の時期なので『プログラマのためのサバイバルマニュアル』の「人事考課を勝ち抜く」を読む

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4月といえば人事考課の時期なので『プログラマのためのサバイバルマニュアル』の一節である「人事考課を勝ち抜く」を再読しました。
人事考課を勝ち抜きたいみなさんのためにもまとめておきます。

新入社員のみなさんもいずれ通る道なので頭の隅にでもおいておくといいかも。

対象読者

人事考課を受ける人全般(ただし管理職を除く)。
あくまで管理職から評価を受ける人向けの内容です。

『プログラマのためのサバイバルマニュアル』って?

プログラマとして働き始めた人向けの、プログラマとして生き残るための指南書です。
プログラマとしての心構えや働き方全般、更には簡単な社内営業に至るまで書かれた良書です。

Amazon プログラマのためのサバイバルマニュアル

以下、該当箇所のまとめです。

人事考課のメカニズム

管理職にとって年1回の部下全員の評価をどう書くのは悩みの種である。
プログラマの能力を定量的に評価するのは難しい。
それは基本的に上司の問題だが、評価を受ける私たちができることは、そんな哀れな上司に可能な限り最高の情報を提供して、可能な限りよい評価を受けることである。

人事考課の目的は、誰が頑張って誰がそうでないかを把握することである。
企業は頑張った人に褒美を与え、そうでない人にはそれなりの対応をしなければならない。
あなたの上司には、誰が成績上位者で誰が下位かを記録する、という仕事が課せられている。

自己評価

まず人事考課のアプローチとして、フォーマルな感じで「あなたが最近会社のためにしたことは何ですか?」と書かれたフォームが渡される。
ここに記入した内容は正式な評価書にコピペされる可能性が十分にあるので真剣に取り組んだ方がよい。

書くべきことは以下の5つ。
- 作業の質
- 作業量
- 適時性
- コスト削減
- チームへの貢献

以下に簡単にまとめる。

作業の質

しっかりしたコードを書いていることを証明できる情報。
コード行あたりのエラー率、フィックスしたバグの数、書いたテストケースなど。
定量的なことでなくても、同僚からの好意的なコメントや改善したことなどでも可。

作業量

どれだけ仕事をしたか。
完成させた機能の数、出荷された製品、ソースコードのコミット回数など。
バージョン管理システムの機能を活用しよう。

適時生

納期を守れたか。
守れていたなら自己評価の中で報告する。

コスト削減

コスト削減、省力化につながる成果。
管理職は常にコスト削減の方法を探しているので、それらのことで成果があれば報告する。

チームへの貢献

チームや上司の評価につながる成果。
自分の成果だけでなく、自分の働きがチームや上司の評判につながったものがあれば報告する。

なお、これらはどれくらい具体的に書けばよいかを管理職に確認すること。
また、複数成果があればより良いものを書き、逆に書くネタがない場合はメールやバージョン管理システムの履歴を漁ってネタを集めよう。

360度評価

同僚に評価を丸投げする方法もある。
いっしょに仕事をした別部門の同僚数人に、あなたの評価を尋ねる。
ヒアリングする先の候補を管理職から尋ねられるかも知れないので、自分の味方になってくれる人たちをあらかじめ把握しておくこと(普段からいろんなところに顔を出して味方をつくっておくこと)。

管理職の評価

自己評価、360度評価など、他の人々が書いた評価をできる限り集めた後、最後に管理職が最終的な評価を書く。
だいたいは本人の自己評価に管理職のコメント、360度評価のコメントをつけたものになる。
なお、管理職はここですばらしい文章を書いたところで給料があがるわけではない

ランキング

人事部門は各チームのメンバーの成績は少数のスター、少数の落伍者、多数の普通の人、最悪のグループの4つから構成されていると決めつけているので、管理職はそれに合わせて部下をランク付けしなければならない。

評価の結果はあなたが4ランクのどこに属しているかで(直接的あるいは間接的に)表される。

実はすべての管理職は部下のランク付けを嫌がっている
彼らはすばらしいチームを作るために多大な努力をしているのに、人事部門から「落伍者がいるはずだ」と言われたら嫌になるのは当たり前である。

昇進

誰を昇進させるかについては、最近の人事考課の結果は間違いなく考慮される。
また、昇進したい役割を獲得する前からその役割に求められる行動をしているかも考慮される。
具体的には、テクニカルリーダーの候補を探す際は、あなたがすでにテクニカルリーダーと同じような仕事をしていれば、候補の筆頭になりやすい。
これについてはあなたの努力を反映させられる。

課題(宿題)

  • 自分の成果を記録し、自己評価を書く際に掘り出す
  • 人事考課の時期が近付いたら、360度評価のヒアリング先になってくれる人を考えておき、引き受けてもらえるようにしておく
  • 人事考課の1か月ほど前になったら管理職に雑談として、自分の仕事ぶりと改善点について尋ねておく

以上、まとめでした。

これら以外に個人的にしておくといいと思うのは、出世している先輩や上司に、評価される自己評価の書き方のレクチャーを受けることです。
出世している人たちに自己評価の書き方が下手な人は(権力による働きかけがない限り)基本的にいないので、参考になります。

私自身、人事考課を勝ち抜けているかは疑問ですが、一人でも多くの頑張ったエンジニアが勝ち抜くための参考になれば幸いです。


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